私も学生のころに、
「将来、研究職に就きたいなぁ…」
なんて考えていたことがありました。
でも、そのころはまだ漠然としか考えておらず、そもそも
- 研究職の種類
- 研究職の仕事内容
などもよく分かっていなかったんですよね。
その後、色々調べてやっと実態を掴むことができました。
ひとことで「研究職」と言っても、実際のところは色んな形態が考えられるんですよね。
もしかしたら、私と同じように、研究職に就きたいと思っている方もいるかと思いましたので、研究職の種類や仕事内容をまとめてみました。
Contents
研究職の種類は3つに分類される!
研究の数事体は物凄く数が多いです。
そして、種類の分け方も色々考えられ、細かく分類すると大変な数になるでしょう。
例えば、理系だけでなく、文系の研究職だってあります。
(このブログはエンジニアブログなので、文系については範囲外ですが)
また、勤務先で分類することもできます。
例えば、
- 公的な機関に属する(国、地方自治体、省庁など)
- 大学に勤める
- 民間企業の研究所に勤める
などが考えられます。
さらには、研究対象で分類することもできますよね。(例えば、化学、物理、電気…など)
ですが、ここでは文部科学省のホームページにも記載されている3つの種類をご紹介してみましょう。
その種類というのは、基礎研究、応用研究、開発研究です。
新しいものを調べる「基礎研究」
文部科学省のホームページによると…
基礎研究とは、特別な応用、用途を直接に考慮することなく、仮説や理論を形成するため若しくは現象や観察可能な事実に関して新しい知識を得るために行われる理論的又は実験的研究をいう。
文部科学省:用語の解説
基礎研究は、世の中にまだない新しいものを調べたり開発したりしていく仕事ですね。
物事に対して細かく奥深くまで追求していく形です。一般的に世間から研究職と聞いたらこちらの種類が思い浮かぶかもしれません。
実用化の可能性を探る「応用研究」
応用研究とは、基礎研究によって発見された知識等を利用して、特定の目標を定めて実用化の可能性を確かめる研究、および既に実用化されている方法に関して、新たな応用方法を探索する研究をいう。
(文部科学省:用語の解説)
一方の応用ですが、こちらは新しいものを調べる仕事ではありませんね。
では何をやるのかというと、もうすでに成果が出ているものを、他のことに応用することができないかを調べる仕事になります。
実用可能なカタチにする「開発研究」
開発研究とは、基礎研究、応用研究、および実際の経験から得た知識の利用であり、新しい材料、装置、製品、システム、工程等の導入または既存のこれらのものの改良をねらいとする研究開発をいう。
(文部科学省:用語の解説)
これまでの2つに比べると、開発研究はもっとも製品・市場に近い立場と言えそうですね。
以上、3つの種類を上げました。似た様な感じがするかもしれませんが、仕事内容は全然違うものになります。
基礎研究と違って、応用研究は既に生み出されたものをさらに深く考える必要があります。
そのため、もしかしたら、基礎よりも応用の方が難易度が高く大変だと思うかもしれませんが、必ずしもそんなことはありません。
つまり、「どちらの方が難しい」「どちらの方が技術力が高い」ということは一概に言えませんね。それぞれに難しさがあります。
ただ、一般的には、基礎よりも応用、応用よりも開発の方が短いスパンで研究を行なう傾向があります。
研究職の仕事内容!1日中研究していれば良い訳でもない!?
研究職の仕事内容は、名前の通り、研究をすることが仕事ですが、もう少し具体的に、その特徴を見ていきましょう。
成果が出るまでには何年もかかることも
研究職になったら、研究対象に関して調べたり、実験したりの繰り返しです。
飽きたからと言って放り投げることはできません。
研究は期限が決められているものもありますし、成果が出るまで辞めない場合もあります。
基礎研究の場合は、期限が比較的長いことが多いでしょう。場合によっては、成果が出るまでやり続けることもあります。
一方、応用や開発の場合は期限が比較的短い傾向があります。
ただ短いと言っても、2、3年以上は普通だと思います。1日や数日で成果が出ることはまずありません。
そして、その期限までに何か新しい成果を出せなかったら打ち切るという形を取る形も多いです。
何日も何年もかけて初めて成果が出るものがほとんどなので、神経を使うことも多いのです。
チームプレーも必要
研究職でも個人でやる場合もありますが、だいたいの場合はチームを組んで仕事を行うことが多いです。
チームを組んだ場合はそれぞれ分担をしながら研究対象について仕事をするという形になります。
個人だと分からないことでもチームでやれば色んな目線から見ることができるのでチームを組む体制になります。
研究結果をアピールするのも仕事
意外に時間と労力を取られるのが、研究成果のアピールです。
これは直接的な研究ではありませんが、自分が研究を続けていくためには、かなり重要な仕事です。
例えば、自分の研究成果を論文や学会で発表することでアピールします。
その目的の1つは、スポンサーを探して、研究費を確保することでしょう。やっぱり、研究にはお金が掛かるのです。
民間企業で研究する場合でも、マネージャーから「なかなか芽が出ない」と判断されてしまったら、研究が打ち切られてしまうこともあります。
そうならないためにも、自分の研究分野の将来性や、研究成果をアピールすることが大切になってきます。そのためのミーティングや報告書の作成も重要な仕事ですね。
研究職になるならメリットだけでなくデメリットもチェック!
メリットは仕事のやりがい!?
研究職になるメリットは、やりがいが本当に感じられる仕事である、ということに尽きるでしょう。
基本的には、新しいものを生み出す仕事ですから、相当に難しい仕事です。
でも、それをやり遂げた時の達成感は物凄く高いですよね。
その成果が世の中に広がることによって新たに製品が開発されたりします。
また、多くの研究者は、好きなことを仕事にしているものです。
自分の好きなことで仕事を続けることができるのは良いですよね。
成果が出せないと…
逆にデメリットは、いつ成果が出せるか分からないこと、
そして、成果が出なければ研究が打ち切られる場合もあることでしょう。
研究したからと言って必ずしも成果が出ることはありません。
中には何十年やっても、新しいものを生み出せないこともありますよね。
何年も成果が出ないものは時間の無駄でもありますが、コストも無駄です。
そのため、上の者から、他の研究をやって欲しいと言われたり、打ち切られることがあることを覚悟しなければいけません。
研究職に向いている人の2つの特徴
根気強い人
研究職に向いている人の特徴は、探求心が強いのはもちろんのこと、根気強いことでしょう。
どんな些細なことでも深くまで調べることができて、必ず分かるまで続けるという強い意志を持った人ではないと到底できない職業です。
そして、成果が出るまでに、何年もかかることがあるので根気がないとできません。
ポジティブさも必要
また、成果が出なくて失敗した時でもすぐに切り替えられる心を持っている人が向いているでしょう。
というのも、研究をする過程で失敗することは多いです。
その度に落ち込んでもう嫌だと思ってしまってはそれ以上の成果を出すことができません。
一時的に落ち込んだとしても、前向きにどうしてダメだったのかを考えて次に繋げることができる人が向いています。
強い精神力を持っていて物事に対してポジティブに捉えることができる人にはこの職業はぴったりです。
研究職に就くには?代表的な2つの方法
研究職になるには、以下の2つの方法がメジャーでしょう。
アカデミックポストで研究職に就く
1つ目は、大学や公的研究機関で仕事をするアカデミックポストと呼ばれる形です。
教授や准教授、研究員などの職業が該当しますね。
流れとしては、大学院に行って2年の修士課程、3年の博士課程を行い博士号を取ります。
その後にポストドクターとして数年間大学に残って実験を行ったり論文を書いたりを続けながら、アカデミックポストになれるように頑張ります。
ただ、ここまでの道のりはかなり難易度が高いです。
企業の研究部門に就職する
もう1つは企業に就職する方法です。
企業は研究職を募集している場合もありますが、推薦での採用も多いです。
学校推薦や研究室推薦にて推薦されるのが一番楽に研究職につける流れでしょう。
企業の場合だと大体大企業などのメーカーに就職するケースが多いでしょう。
その企業が何を開発しているかにより自分がやってみたいものと当てはまっているかを考えるのが重要ですね。
一般的には、大学や公的研究機関に比べると、企業の方が研究職になり易いと思います。
とはいっても、企業は利益を出してナンボなので、成果に対してシビアな面もあります。
私の知り合いは、10年研究した分野が日の目を見ることなく打ち切られ、畑違いの分野に回されていました。。。
【まとめ】個別の事情を詳しく調べていく
以上、研究職の種類と仕事内容についてお話ししました。
ただ、「研究職」で括ってしまうと、どうしても話が大雑把になってしまいますね。
実際には、研究分野や勤務先によって、その実情は大きく変わってくるでしょう。
例えば、
- 民間企業か公的機関か
- 製薬系か電気系か
等々によって、違う部分も大きいでしょう。
個別の事情については、経験者の話を聞くなど、一つ一つ調べていくことになります。
企業の場合は、就活サイトなども利用して、情報を集めるがおすすめです。
▼後悔しないために知っておきたいこと▼
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◆参考◆「IT業界やめとけ」の理由が判明!腐ってる動向から10年後を考える